水木しげるも絶賛の異界サスペンス作品『刻刻』
『刻刻』(こっこく)は、『増刊モーニング2』にて2008年〜2014年まで連載され、単行本は第8巻で完結している作品です。
単行本第1巻の帯で水木しげるが80点と近年最高点で絶賛しており、第2巻では伊坂幸太郎も賛辞を送っています。
世界観が独特で、常に恐怖が存在している感じです。
巻末コピーの「(恐怖に)鷲摑まれる快感」がこの作品を的確に表しています。
謎が謎を呼び、紐解いていくうちに爽快感のような感情も生まれます。
アニメ化もされており、2021年2月現在、huluでもご覧いただけるので、こちらもオススメです!
漫画『刻刻』のあらすじ
永遠の”6時59分”が始まるーーー
主人公、佑河 樹里(ゆかわ じゅり)28歳は最近男と別れ、就職活動中だがなかなかうまくいかず、疲れていた。
家族は祖父(じいさん)、無職の父・貴文、ニートの兄・翼、母親、シングルマザーの妹・早苗、甥・真と共に貧乏ながら平凡な暮らしをしていた。
ある日樹里は、だらだらと居間でゲームをしていた翼の姿を見かね、真を幼稚園まで迎えに行くよう追い立てるが、、
その帰り道、翼と真が何者かに誘拐されてしまう!
身代金受け渡しまで時間がないことを悟った樹里と貴文は一矢報いようと犯人の指定のアパートに行こうとするが、、
じいさんが行こうとする2人を止め、ある術をかける。
その術は佑河家に代々伝わる『止界術』(しかいじゅつ)と言い、神羅万象が止まった『止界』(しかい)に入ることができる。止界は時が止まり、全ての生き物、物体はその場で停止するのである。
時が止まった世界『止界』で安全に翼と真を救出できると思ったその瞬間・・・
自分たち以外動ける人間がいるはずのない世界なはずなのに・・・
いるはずのない、動ける人間たちが現れ、急襲される。
真にナイフを突きつけられ、もうダメだと思われたその瞬間、背後に異形の者が現れる。
じいさんは、その者を『管理人』と呼んだ。
止界術・止界とはなんなのか?なんのためにそんな空間があるのか?
佑河家との関わりは?
救出間際に襲ってきた者たちは何者なのか?
突然現れた巨大な異形の者『管理人』って一体。。
管理人という謎の恐怖、襲ってきた集団という現実の恐怖とが交差し、常に恐怖を醸し出す世界観がなんとも言えないハラハラドキドキが止まらない!
ぜひ最後まで読んでいただきたい作品です!
漫画『刻刻』を電子書籍で読む
1巻途中までですでに謎だらけですが、一体全体どういうことなんだという好奇心で先を読み続けてしまう作品です。兄と甥を救いに行く際、自分たち以外動けないわけですから、その無双感の中、突然現れた集団への恐怖感、「えっ、なんでなんで」の表現が秀逸。
ぜひ、読んでいただきたい作品の一つです!